仙台市宮城野区五輪一丁目の県道137号荒浜原町線沿いに「宮城野への道」がある。 |
今、私達が立っているこの土の上を千年も前の人達も踏んでその思いを詩歌や句として残した宮城野への道である。 |
昭和49年(1974年)、仙台東ロータリークラブ寄贈。 |
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平成9年(1997年)11月、建立。 |
ほど経ばすこしうちまぎるることもやと待ち過ぐす月日に添へて、いと忍びがたきはわりなきわざになん。いはけなき人をいかにと思ひやりつつ、もろともにはぐくまぬおぼつかなさを。今は、なほ、昔の形見になずらヘてものしたまへ。 などこまやかに書かせたまへり。 宮城野の露吹きむすぶ風の音に小萩がもとを思ひこそやれ とあれど、え見たまひはてず。
『源氏物語』(桐壺) |
我宿の庭の村萩咲きしより思いぞいづる宮城野の原
(京都屋敷にて 公68歳の作) |
おくの細道 |
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名取川を渡りて仙台に入。あやめふく日也…… |
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宮城野の萩茂りあひて秋の気色思ひやらるる。 |
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玉田横野つつじが岡はあせび吹く也。 |
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日影ももらぬ松の林に入りて爰を木の下といふとぞ…… |
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あやめ草足に結ばん草鞋の緒 |
『若菜集』(「草枕」より) |
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心の宿の宮城野よ 乱れて熱き吾身には |
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日影も薄く草枯れて 荒れたる野こそうれしけれ |
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ひとりさみしき吾耳は 吹く北風を琴と聴き |
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悲しみ深き吾目には 色彩(いろ)なき石も花と見き |
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(島崎藤村26歳の作) |
榴岡公園の仙台市歴史民俗資料館は陸軍第二師団歩兵第四連隊の兵舎であった。 |