2019京 都

師弟愛の像〜吉井勇の歌碑〜
indexにもどる

 昭和9年(1934年)9月21日、室戸台風で右京区の淳和尋常小学校(現在の西院小学校)では児童32人、教諭1人が亡くなった。松浦寿恵子先生は児童をかばい、命を落とした。

 昭和10年(1935年)5月11日、「風災学童慰霊塔」竣工除幕式挙行。小倉右一郎製作。

 昭和19年(1944年)、軍需資材として供出され、撤去された。

知恩院三門の右手に「師弟愛之像」がある。


昭和35年(1950年)、再建。日野浩三郎製作。

師弟愛の像

 嗚呼、暴にして無情の室戸台風、くずれ落ちる校舎の下に7人の教え子をかばいながら荒れ狂う天空に必死の加護を祈る女教師の崇高な姿、腕に胸に膝にすがって師の無限の愛情に恐怖をこらえる幼い児童達の傷々しい姿

死線を越えた師弟純愛のこの群像は、見る人をして胸を打たれ、聞く人をして襟を正さしめ、ひらすらに冥福を祈り、合掌黙祷を禁じ得ないのであります。

   かく大き愛の姿をいまだ見ず

      この群像に涙しながる     吉井 勇

台座が吉井勇の歌碑になっている。


かく大き
   愛のかたを
     いまた見す
   この群像に
     涙しなかる

昭和37年(1962年)7月15日、小倉右一郎逝去。享年81。

昭和60年(1985年)8月16日、日野浩三郎逝去。

2019年京 都〜に戻る