虚子の句碑
山さけてくだけ飛び散り島若葉
五月十七日。三角港から有明灣に浮ぶ。島原の菊池止戈等東道。天草島海上に横たはる。 |
其島は卯浪の彼方歴史あり | 虚子 |
島原港 |
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よき港夏木夏島とり圍み | 同 |
山さけてくだけ飛び散り島若葉 | 同 |
地圖を見てあれ兎島涼しけれ | 立子 |
山さけてくだけ飛び散り島若葉 五月十七日、三角港より有明湾を渡る。島原泊り。 |
三角港から初姫丸に乗船、島原へ向つた。有明湾の静かな海上を船はぐんぐんと進んだ。美しい島原が見えて来た。点々とある島は昔一つであつたのがちぎれて斯くなつたときく。兎島などといふ名の島もある。
『虚子一日一句』(星野立子編) |