2017年高 知

青龍寺〜芭蕉の句碑〜
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 土佐市高岡町の高台に四国八十八ヶ所霊場35番札所清滝寺があるので、行ってみた。

大変な道だった。

厄除け薬師如来立像


大正9年(1920年)7月16日、大町桂月は清瀧寺に参詣。

四国八十八霊場の中十六霊場だけ土佐にあり。その中、直に大洋に接するは、室戸岬の最御崎寺(東寺)、津寺、金剛頂寺(西寺)、青龍寺、蹉陀岬の金剛福寺也。海の見ゆるは岬峰寺、峰寺竹林寺、清瀧寺也。維新まで神仏混合の事とて、一の宮、仁井田五社、神峰神社は、社を主として霊場となりたりき。今や安楽寺は一の宮を離れて、江の口に在り。岩本寺も五社を離れて、窪川に在り。なほ雪蹊寺種間寺、大日寺、延光寺を加へて都合十六霊場也。余は十六霊場を巡拝したるが、いづこも寺の貧弱なるをあはれに思ひぬ。清瀧寺に詣でし時、夕立至る。土佐の夕立は、実に猛烈也。快甚だし。

   下界消えて山上の寺に夕立す

「土佐吟草」(十六霊場)

醫王山鏡池院清滝寺


真言宗豊山派の寺である。

本坊の庭に鐘楼がある。


鐘楼脇の茂みに芭蕉の句碑があった。


清瀧や浪に散込む青松葉

出典は『笈日記』(難波部)。

初案は「清滝や波に塵なき夏の月」、落柿舎滞在中の吟である。

元禄7年(1695年)10月9日、大坂の病床で芭蕉が亡くなる3日前に改案。

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