2009年神奈川

長谷寺〜長谷観音〜
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鎌倉市長谷に長谷寺(HP)がある。


天平8年(736年)、建立。浄土宗の寺である。

入山料は300円。

観音堂


本尊は十一面観音菩薩像、長谷観音である。

坂東三十三観音霊場第4番札所

永き日のわれ等が為の観世音

      三月九日 大麻唯男、亡き娘栄子の為め長谷観音境内に観音
      像を建立し、その台石に彫む句を徴されて。


聖観世音菩薩尊像


台座に虚子の句が書いてある。

高浜虚子の句


永き日のわれらが為めの観世音

大麻唯男さんと高濱一家とは戦後のおつきあひではあつたが、住居が近く親しかつた。長谷観音境内に亡き娘栄子さんの冥福を祈られて観音像が建つた。その台石にこの句が彫られた。常の花と双葉山が力石の儀式をした。

『虚子一日一句』(星野立子編)

久米正雄の胸像


昭和29年(1954年)、鎌倉ペンクラブ建立。

 久米正雄は東大在学中、芥川龍之介菊池寛らと第三次、第四次『新思潮』を創刊。夏目漱石門下となる。初代鎌倉ペンクラブ会長。

新緑に埋もれるように大野万木の句碑があった。



觀音の慈顔尊し春の雨

『大野伴睦句集』に収録。昭和28年(1953年)の句である。

 昭和28年(1953年)6月8日、高浜虚子久保田万太郎は大野万木の句碑除幕式に招かれている

六月八日 大野万木句碑 長谷観音境内に建ちたるに招かれて

 梅雨やむも降るも面白けふの事

『句日記』

   鎌倉長谷觀音境内、大野万木翁句碑除幕式

人の世の梅雨をいとへと建ちし碑か

『流寓抄』

フシグロセンノウ


和み地蔵


 昭和45年(1970年)1月4日、高浜年尾は坂東観音巡りで長谷寺へ。

   一月四日 坂東観音巡り 杉本寺、安養院、長谷寺を
   巡り、原の台虚子庵

鎌倉の観音巡り時雨つゝ

春近き長谷観音の冬椿

鳩どもに春近き長谷観世音


慈光殿


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