落ちて行く |
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主従を偲ぶく |
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松しくれ |
明治27年(1894年)、塩田紅果は伊賀上野に生まれる。 昭和2年(1927年)、京都で『蟻の塔』を創刊。 昭和18年(1943年)11月、蟻塔会は愛染院に「偲翁碑」を建立。 昭和41年(1966年)11月、蟻塔會は塩田紅果の句碑を建立。 昭和63年(1988年)、没。 |
雲に思ひの |
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高館遠し昼がおに |
かれらは |
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永劫止むこともないやうな |
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潮騒と松風の音に包まれ |
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触れあふ手さへ全身に |
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燃え上るもののために震えた。 |
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「遠方の人」より |
本名森松慶治。明治37年、新潟縣に生る。詩・評論・小説などの創作活動に入り、遠方の人・萱原・海の扇などの作品を発表。昭和16年、東京より妻のふるさと小松に移住、梯川や手取川流域の歴史と風土を愛し、謙虚で詩情充ちた作風で知られる。 |