2005年茨 城

袋田の滝〜西行法師〜

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喜連川から国道293号を行く。

那珂川を渡ると、馬頭町。


 第3回なすみなみ若鮎駅伝競走大会があった。駅伝を横目に、道の駅「ばとう」でお蕎麦を食べる。

国道293号から県道52号矢板馬頭線を経由して、国道461号に入る。


境明神峠を越えると、茨城県の大子町。


久慈川渡り、袋田温泉を過ぎて袋田の滝へ。


袋田の滝トンネルに向かう道に句碑があった。


後ずさりして秋瀑をほしいまま   澄江

大正10年(1921年)3月25日、松本澄江は東京に生まれる。「風の道」主宰。

逃げ水をひたすら追ひし発句の道

平成6年(1994年)8月11日、「風の道」十周年を記念して句碑建立。

 一里あまり歩いて、袋田へ来て、桜岡馨氏を訪れた。折しも水鶏が鳴いて居た。桜岡氏が案内してくれることになつて、川づたひに四度の滝壷まで行き滝に対する絶壁を攀ぢて、不動堂から、滝を眺めた。『高さ四十丈、幅二十四丈』と云ひ伝へて居るが、実に天下の大瀑である。十年前に一見したことがある。其時は一月の末で全体が真白に凍つて居て二三折して居るぐらゐに思つたが、今日よくよく見れば四折して居る。四度の滝の名に負かない。袋田にあるから袋田の滝とも称する。

「水戸の山水」(四度の滝)

観瀑施設の袋田の滝トンネルは利用料300円。

袋田の滝


高さ120m、幅73m。

しつかりと見ておけと瀧凍りけり   剛一

冬は袋田の滝が凍ると聞いていたが、凍っているのは一部だけだった。

御空より巌を傳ひて飛落ちてすへりて散りて四度の大瀧   大町桂月

大子町長の説明が書いてあった。

袋田の滝

 この滝は別名「四度の滝」とも呼ばれています。

 西行法師が、この滝をみて感嘆し「これは四季に一度ずつ来て見なければ真の風趣は極められない」といって季節の移るたびに訪れたと伝えられています。

花もみち経緯(よこたて)にして山姫の錦織出す袋田の瀧   西行法師

昭和39年(1964年)6月6日、荻原井泉水は袋田の滝を訪れている。

四度の滝

これやこの滝、青葉分け入って直面する
六月六日

つばめと見るも滝水の末は水田を行く


昭和44年(1969年)5月16日、星野立子は袋田の滝を訪れた。

 五月十六日 水戸行。弘道館をはじめて見、心ひきしまる。親しみを覚える。東武館に小沢喜代子さんを訪問、久闊を叙す。定盤神社参拝。水戸玉藻の方々と喜代子さんも加り袋田へ。よく歩く。

袋田の滝全体の見ゆる迄

心地よく疲れをりけり滝の前

滝川に山女釣り居る静かさよ

緑著て月居山といふ名持ち


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