2022年兵 庫

播州山頭火句碑の園〜山頭火句碑〜
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「播州山頭火句碑の園」山頭火の句碑を探す。



もりもりもりあがる雲へあゆむ
夕焼うつくし今日一日はつつましく
まいにち水を飲み、水ばかりの身ぬち澄みわたる

もりもりもりあがる」は昭和15年(1940年)9月1日の句。
夕焼うつくし」は昭和15年(1940年)9月18日の句。
まいにち水を飲み」は昭和15年(1940年)9月19日の句。



この道しかない春の雪ふる

出典は『其中日記(五)』

昭和9年(1934年)3月14日の句である。

『草木塔』に収録。



お彼岸のお彼岸花をみほとけに

出典は『其中日記(七)』

昭和9年(1934年)9月12日の句である。

『草木塔』に収録。

この句の碑はあさぎり町の秋時観音にもある。



春風の扉ひらけバ南無阿弥陀仏

昭和11年(1936年)3月22日、山頭火は宇治の平等院を訪れた。

   宇治平等院 三句

雲のゆききも栄華のあとの水ひかる

風の扉ひらけば南無阿弥陀仏

うららかな鐘を撞かうよ




ふまれてたんぽぽひらいてたんぽぽ

昭和15年(1940年)の句。



さくらさくらさくさくらちるさくら

昭和7年(1932年)4月15日、出来町(現:柳川市出来町)で詠まれた句。

酒壺洞君を搾取した、君は今、不幸つゞきである、君に消災妙吉祥。……

さくら餅といふ名はいゝ、餅そのものはまづくとも。

  ・松風のゆきたいところへゆく
  ・洗へばよう肥えとるサカナ
  ・松風すゞしく人も食べ馬も食べ
  ・遍路さみしくさくらさいて
  ・さくらさくらさくさくらちるさくら




山のしづけさは白い花

出典は『草木塔』。

昭和14年(1939年)の句である。



薮に一日の風が止んで三日月

『草木塔』に「藪にいちにちの風がおさまると三日月」とある。

昭和11年(1936年)の句である。



分け入つても分け入つても青い山

出典は『草木塔』。

大正十五年四月、解くすべもない惑ひを背負うて、行乞流転の旅に出た。」とある。

この句の碑は鳥取市の用瀬町県立図書館にもある。



今日も托鉢こゝもかしこも花さかり

 出典は『行乞記』(三八九日記)。昭和6年(1931年)2月5日、「味取在住時代 三句」のうちの1句。

この句の碑は熊本市の報恩寺にもある。



曼珠沙華咲いてここがわたしの寝るところ

出典は『草木塔』。昭和8年(1933年)10月15日、其中庵で詠まれた句。



うどん供えて母よわたしもいただきまする

昭和13年(1938年)3月6日、母の四十七回忌に詠まれた句。



ほろほろ酔うて木の葉ふる

昭和4年(1929年)『層雲』(1月号)の句。

『草木塔』に収録。



鉄鉢の中へも霰

へうへうとして水を味ふ

  「鉄鉢の中へも霰」の出典は『草木塔』。「昭和二年三年、或は山陽道、或は山陰道、或は四国九州をあてもなくさまよふ。」とある中の3句目。

 「へうへうとして水を味ふ」の出典は『行乞記(二)』。昭和7年(1932年)1月8日、福岡県遠賀郡芦屋町で詠まれた句。



何を求める風の中ゆく

出典は『其中日記(八)』。

昭和10年(1935年)6月2日の句。

『草木塔』に収録。

自然を愛し自然を友として生きた漂泊の俳人種田山頭火を称えて

平成10年(1998年)、北野木鶏建立。



咳をしても一人
  放哉

その松の木のゆふ風ふきだした
  山頭火

姫路山頭火会例会は小豆島放哉記念館西光寺南郷庵を訪ねる

−平成18年10月29日−

山頭火の句は「『草木塔』以後」(昭和十四年九月〜十二月)に収録。



鉄鉢の中へも霰

出典は『行乞記(二)』

昭和7年(1932年)1月8日、福岡県遠賀郡芦屋町で詠まれた句。



山あれば山を観る
雨の日は雨を聴く
春夏秋冬
あしたもよろし
ゆふべもよろし

出典は『草木塔』。

平成10年(1998年)、北野木鶏建立。



松はみな枝垂れて南無観世音

『草木塔』冒頭の句である。

この句の碑は熊本市の瑞泉禅寺にもある。



   遺骨を迎へて

いさましくもかなしくも白い函

街はおまつりお骨となつて帰られたか

『草木塔』に「銃後」とある。

昭和13年(1938年)の句。



水音のたえずして御仏とあり

昭和11年(1936年)7月4日、 種田山頭火は永平寺を訪れ、参籠している。

   永平寺 三句

水音のたえずして御仏とあり

てふてふひらひらいらかをこえた

法堂(ハツタウ)あけはなつ明けはなれてゐる




ひよいと穴からとかげかよ

出典は『其中日記(六)』。

昭和9年(1934年)5月19日の句。



山へ空へ摩訶般若波羅蜜多心経

出典は『行乞記(三)』。

昭和7年(1932年)1月20日の句。

不戦平和の誓い!−シベリア抑留を語りつごう−同志会



木の葉散る歩きつめる

出典は『草木塔』

大正十五年四月、解くすべもない惑ひを背負うて、行乞流転の旅に出た。」とある。



空へ若竹のなやみなし

出典は『其中日記(八)』。『草木塔』に「雑草風景」とある中の句。

昭和10年(1935年)5月1日、小郡の其中庵で詠まれた句。



たまつて今日の草鞋をはく

 出典は『草木塔』。「昭和二年三年、或は山陽道、或は山陰道、或は四国九州をあてもなくさまよふ。」とある中の2句目。

御手紙ありがたく拝見しました、御厚情の程御礼申上様もありません、おかげでまた歩きつゞけてをります、明後日は白船居まで行けませう、そこから詳しい消息いたしませう。

   たまつて今日の草鞋をはく

昭和4年1月18日、木村緑平宛書簡

この句はいい。

加茂神社へ。

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