2021年兵 庫

昆陽池公園〜碑巡り〜
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伊丹市昆陽池に昆陽池公園がある。

葦屋の昆陽の篠屋のしのびにもいないなまろは人の妻なり


   百首歌よみ侍けるに、忍恋
殷富門院大輔
難波女がこやに折り焚くしほれ葦の忍びに燃ゆる物をこそ思へ

   女の葦の八重葺きと書けりける手習を見て、書き添へ侍ける
源重之
葦の屋の昆陽の篠屋の忍びにも人に知られぬ節を見せなん


中央分離帯の南側に上島鬼貫の句碑があった。


月なくて昼は霞むやこやの池

元禄元年(1688年)、鬼貫27歳の句である。

昭和57年(1982年)11月、建立。

中央分離帯の南側に待賢門院堀河の歌碑があった。


こやの池に生ふる菖蒲の
  なかき根はひく
 白糸のこゝちこそすれ

 待賢門院堀河は、小倉百人一首「ながからむ心も知らず黒髪の乱れてけさはものをこそ思へ」の歌で知られている。

昭和59年(1984年)、建立。田辺聖子揮毫。

藤原定家の漢詩


 過昆陽池入武庫山

新雨初晴池水満
恩波風緩楽豊年
遠松迎我如親故
群鳥驚人争後先
暁涙伴来江館月
春望相似洞庭天
廻頭遥顧青巌路
漸隔帝都山復河

昭和61年(1986年)、建立。

昆陽池を過ぎて武庫の山に入る

新雨初めて晴れ池水満つ
恩波風緩にして豊年を楽しむ
遠松我を迎えて親故の如し
群鳥人を驚かし後先を争う
曉涙伴い来る江館の月
春望相似たり洞庭の天
頭を廻らして遥かに顧る青巌の路
漸帝都を隔てて山復川

「明月記」より

昆陽池


ふるさと小径へ。

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