『奥の細道』
草 加〜百代橋〜
月日は百代の過客にして |
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行かふ年も又旅人なり |
松尾芭蕉「奥の細道」 |
ことし、元禄二とせにや、奥羽長途の行脚、只かりそめに思ひたちて、呉天に白髪の恨みを重ぬといへ共、耳にふれていまだめに見ぬさかひ、若生て帰らばと、定なき頼の末をかけ、其日、漸早加と云宿にたどり着にけり。痩骨の肩にかゝれる物先くるしむ。 只身すがらにと出立侍るを、帋子一衣は夜の防ぎ、ゆかた・雨具・墨・筆のたぐひ、あるはさりがたき餞などしたるは、さすがに打捨がたくて、路次の煩となれるこそ、わりなけれ。
西村本『おくのほそ道』より |
俳人水原秋桜子には草加の地名を読み込んだ作品が4句あった。 いずれも昭和初期の作句である。 その中から煎餅の句を選んで刻む。 草加ペンクラブ 水原秋桜子文学碑建立委員会 |
平成13年11月23日 |