昭和30年(1955年)6月、吉井勇は札幌市の丸善で個展を開催することになり北海道に旅をした。 |
家ごとに |
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リラの花咲き札幌の |
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人は美しく生きてあるらし |
1955年に歌人吉井勇(1886〜1960)が札幌を訪れ、旅の記念に詠んだ「北遊小吟」という短歌5首の中の一首です。表面と裏面に同じ碑文が刻まれています。リラ(ライラック)は1960年に、札幌の木に選定されています。北海道銀行のシンボルフラワーでもあり、創立30周年記念として寄贈されました。 |
北国の詩情豊かな札幌は、ライラック(リラ)がよく似合う街です。昭和34年から大通公園を中心に札幌の初夏を彩るにふさわしい<さっぽろライラックまつり>が開かれていますし、“札幌の木”に選ばれたのはその翌年のことでした。 すぐれた歌人の吉井勇氏が昭和30年にこの地を訪れ、その旅の記念として「北遊小吟」5首を残しましたが、ここに刻んだ一首にはライラックを愛する札幌市民の気持が暖かく詠まれています。 ライラックを「行花」とし、ことし30周年を迎えた北海道銀行のご厚志によりこの歌碑の建立をみましたことを、市民とともに心から喜ぶものです。
昭和56年5月29日 札幌市 |