【セバットの説明】 この場所は、地元でセバット(狭まった場所の意味)と呼ばれています。 約3万年前、駒ヶ岳の噴火活動で山が崩れ、川がせき止められて大沼の原型ができました。 大沼と小沼の間で水が動くので、毎年沼が全面氷結する冬の期間でもこのセバットは殆んど凍ることはありません。 |
周回七里の大沼と、周回五里の小沼と相連りて、其の中間に汽車通ず。大沼駅に下りて、西すれば小沼に出て、東すれば大沼に出づ。小沼は静にして、鹿さへ住めり。大沼は賑かにして、運動場に充つべき広場あり。旅館崖上に拠りて、波に俯し、売店軒を並べ、大小数十の遊覧船、浜に充つ。島多く、従つて陸より島へ、又島より島へ架する橋多く、その橋変化を極め、雅致を尽せり。陸に大山元帥の銅像立ち、島に東郷元帥の銅像立てり。沼の彼方に駒ヶ嶽偉大にして有力なる背景を成す。少くとも大沼の美の一半は駒ヶ嶽に帰する也。
「北海道山水の大観」(大沼公園)
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