2019年北海道

石狩灯台〜「喜びも悲しみも幾年月」〜
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石狩市浜町に「はまなすの丘公園」がある。

「はまなすの丘公園」に石狩灯台があった。


明治25年(1892年)1月1日、初点灯。

 昭和32年(1957年)、松竹映画「喜びも悲しみも幾年月」の撮影の舞台となった。

灯台守夫婦を演じたのは高峰秀子、佐田啓二。

 昭和38年(1963)7月6日、水原秋桜子は石狩川河口へ。

   札幌着、石狩川河口の砂丘にて

浜菅や夕河波に風つのり

浜菅や燈台濡らす沖の雨

河波の海より荒し夏千鳥

浜昼顔大河の波にうちふるふ

青蘆の渡頭家なく人を見ず

『晩華』

 昭和41年(1966年)6月17日、高浜年尾は石狩河口へ。

   六月十七日 羽田十時半発千歳へ 有志と石狩河口へ

胸に挿す鈴蘭の香に旅つゞ

札幌の夜の楽しさの生ビール

『句日記』(第三巻)

 昭和45年(1970年)6月22日、高浜年尾は石狩河口に遊ぶ。

   六月二十二日 石狩河口に遊び、午後帰京

目まとひに立つて居られず歩くのみ

はまなすを庭木としたり浜館

『句日記』(第三巻)

「喜びも悲しみも幾年月」の歌碑。


作詞・作曲 木下 忠司

俺ら岬の 灯台守は
妻と二人で 沖行く船の
無事を祈って 灯をかざす 灯をかざす

冬が来たぞと 海鳥なけば
北は雪国 吹雪の夜の
沖に霧笛が 呼びかける 呼びかける

平成3年(1991年)10月10日、100年記念祭に建立。

石狩灯台


 かつて白と黒の縞模様だったが、映画の色彩効果を出すために赤白模様に塗り替えられたそうだ。

初夏にはハマナスが咲き乱れるそうだが、晩秋の灯台は寒々としていた。

それでも、わずかながら観光客もいた。

2019年北海道