俳 人
工藤野松
文化元年(1804年)12月21日、野松は江戸に赴き本所相生町の一茶を訪れた。 |
廿一日 晴 油 立川通御成 梅がゝやどなたが来ても欠茶碗 野松来 冬扇来 廿五日 雨 野松来 夜丑刻雷 始雪
『文化句帖』(文化元年12月)
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廿二日 晴 野松 二竹 一白来
『文化句帖』(文化2年正月) |
粟の粒蝶に追はれて消にけり 見所のあはれは梅の二日かな 近付の夜にこそしたれ初蛙 三日月をおどろかしたる時雨かな 世の中の桜咲けり草の庵 気みじかに飛で戻てなく千鳥 あたらしき風が吹なり天の川 住ふるす月や今宵の八重葎 |