俳 人
川鍋千杏 ・ 魚生
明和3年(1766年)2月、加舎白雄は白井鳥酔の供をして初めて吹上を訪れ、川鍋千杏を訪問、川鍋家で句会。 |
ぬけられて小うなりぬこてふ輪 | 鳥酔 |
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我もかすまん野つづきの道 | 雨什 |
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芳しき草刈の笛をちこちに | 千杏 |
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火ともし時の唯しづかなり | 白雄 |
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浦山し留守居相手のみそさゝゐ 空を羽に今掃たてゝ雲雀哉 江の月に是も寝かねる千鳥哉 一筋は虹の縁とる霞かな 唐崎の昼もほめたし初しくれ 野心を人にもつける雲雀哉 降れは出ぬ芸者の部也几巾 青柳の端折て通る道の端 |
掃く人をはき返したる柳哉 たゝかれて鷺驚かぬ柳哉 独弁を啄む人や花の陰 山ふきや咲て驚く魚の照 掌へ植ては譽るすみれかな 尼寺の伽おぼつかなきじの声 白浜のしろきがうへに霞かな しら梅に藁藉をはたく日南(ひなた)哉 暮る迄傘に風なし春の雨 今朝ふりし雨をしづくに門やなぎ |