俳 人

竹越漁光・里圭
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漁光上ノ台
 竹越久右衛門
見秋斎
里桂   
 若狭屋忠右衛門

可都里『名録帖』

 竹越漁光は本名久右衛門。廻船問屋小浜屋の主人。屋号は若狭屋。大高千円の弟子。

漁光の句

片山は日あしを見せて夕時雨


 竹越里圭は漁光の子。本名忠左衛門。蝶夢の門人。二六坊。見秋亭。嘯月斉。

 明和4年(1767年)10月12日、千鳥塚建立。里圭書。



闇の夜や巣をまどはして啼く千鳥

 明和5年(1768年)5月、加賀津幡の見風を訪れ、20日間ほど滞在。

 明和6年(1769年)10月20日、千円は81歳で没。

 明和7年(1770年)、千円追悼集『古つくえ』(里圭編)

 寛政10年(1798年)6月9日、菅江真澄は竹越里圭を訪ねている。

九日 はれたり。風合瀬(かそせ)に中宿して深浦に夕附て来る。相しりたる里圭の宿も去年の秋やけて、とまぶきの門音信てなにくれとかたらひ、浜町に至り、あな久しなど、なりむつびたる人々とひかたらひ、去年宿りし和介差夜なにがしがもとに宿つく。竹越の屋戸のあるじ、里圭。

   かたり合にをりよくかぜの薫りかな

といふ句してけるに和句。

   秋とあざむく庭の真清水

『外浜奇勝』(そとがはまきしょう)

 亨和元年(1801年)5月14日、里圭は65歳で没。

里圭の句

侘好に是を甚ん小夜しくれ


明星に妖あらはるゝおどりかな


秋さひし蚊も相人には足らぬほと


さゝ波に一こほしつゝしくれかな


柴くへて時雨の音をきく夜哉


人通り有まで門の雪見かな


かゝまれは一畳広し冬籠


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