俳 人

五柏園丈水
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 愛甲郡依知村猿ヶ島(現厚木市)の人。大塚家の八代目で、六左衛門武嘉と称した。自在庵祇徳社中の俳人。

天明8年(1788年)、猿ヶ島に芭蕉の句碑を建立。



年々や猿にきせたるさるの面

記念句集『猿墳集』(天明8年冬、序)

寛政9年(1797年)3月、五柏園丈水門は芭蕉の句碑を建立。



疑ふ那潮の花も浦乃春

 寛政10年(1798年)8月、八十歳賀集『千代みくさ』跋。

 亨和2年(1802年)、石神明神社に芭蕉の句碑を建立したようだ。

 文化2年(1805年)、一瓢は猿ヶ島の丈水を訪ねたが会えなかった。

   猿が島丈水を訪に不逢

留守の戸も只には置ぬ木の実哉


文化5年(1808年)4月22日、91歳で没。

   辞世

ほとゝきす浮世中をやとり哉


門人に安西西孤小泉利角がいた。

 文化7年(1810年)、丈水の三回忌に追善句集『遠ほととぎす』を刊行。

相模原市当麻の無量光寺に五柏園丈水の句碑がある。


花よ花念仏よ念佛當麻山

愛川町八菅山の八菅神社に五柏園丈水の句碑がある。


おちこちの笠も八菅や順の峯

丈水の句

父母の笑顔うれしや福寿草

『菅廟八百五十年』

梅か香や屋敷の丈をそらつもり


若草やはなれし駒のとゞまらず


冬枯や鳥さへ啼かぬかた木原


木瓜咲や木履をはいて遊び行


諍ひハ梅に定まる春の風


凩や片われ月のいかめしき


はなは花人にひとしき人もがな


冬籠発句を珠子に繰出さん


黒こそ男はよけれ田植笠


今朝の夢誰にかたらん枯尾花


半素の句

今朝の夢誰にかたらん枯尾花


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