昔の旅日記福 島

田代山湿原〜姫石楠花〜
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梅雨の中休みで、珍しく天気がいい週末。

 駒止湿原に行こうと思ったが、いかにも混んでいそうなので、田代山湿原に行ってみることにした。

 東北自動車道西那須野塩原ICから国道400号に入り、塩原の温泉街を過ぎて尾藤トンネル抜け、国道121号(会津西街道)に入る。


山王トンネルを抜け、道の駅「会津西街道たじま」に立ち寄る。


ここで会津の地図をもらう。

国道352号に入り、檜枝岐方面へ。


広域観光案内所で田代山までの道を確かめる。


 湯の花温泉の先に水引という集落があって、それから先は舗装されていない。砂利道をしばらく走ると、田代山(1,923m)猿倉登山口に駐車場がある。


山頂まで2.0Kmと書いてある。

羅生門蔓(らしょうもんかずら)が咲いていた。


きつい山道を登っていくと、今度は舞鶴草(まいづるそう)が咲いていた。


今年、舞鶴草を見るのは5回目。どこにでも咲いている。

舞鶴草に混じって、御前橘(ごぜんたちばな)も咲いていた。


銀竜草(ぎんりょうそう)がありそうだと思っていると、やはりあった。


しかも、所々にあった。

木道があり、展望が開けてきて、湿原があった。

立山竜胆(たてやまりんどう)が咲いていた。


岩鏡(いわかがみ)も咲いていた。


山頂まで500mと書いてある。

稚児車(ちんぐるま)


三葉黄蓮(みつばおうれん)の群生


姫石楠花(ひめしゃくなげ)


初めて見る花だ。

 登山が目的ではないので、山頂まで行くことはないと思ったが、それでも500mで山頂に着くのなら、山頂からの眺望も棄てがたいと思って、登ったみることにした。

山頂に着くと、そこは別天地。

先ほどの湿原は小田代湿原で、ここが本当の田代山湿原だったのだ。


あやうく仁和寺の法師になるところであった。

 仁和寺に、ある法師、年寄るまで、石清水を拝まざりければ、心うく覚えて、ある時思ひ立ちて、ただひとり、徒歩(かち)よりまうでけり。極楽寺・高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。
 さて、かたへの人にあひて、「年ごろ思ひつること、果し侍りぬ。聞きしにも過ぎて、尊くこそおはしけれ。そも、参りたる人ごとに山へ登りしは、何事かありけん、ゆかしかりしかど、神へ参るこそ本意(ほい)なれと思ひて、山までは見ず」とぞ言ひける。
 すこしのことにも、先達(せんだち)はあらまほしき事なり。

『徒然草』(第52段)

弘法池


会津駒ヶ岳が見えるはずなのだが、梅雨の晴れ間ではそこまで望めない。

木道に三葉黄蓮(みつばおうれん)


稚児車(ちんぐるま)の群生。


綿 菅


 避難小屋があり、そこから1時間ほど行くと帝釈山(標高2,060m)。福島県と栃木県の県境である。

そこまで行くのは本格的な登山だ。

避難小屋で引き返す。

湯の花温泉へ。

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