文明12年(1480年)9月14日、飯尾宗祇は太宰府天満宮に向かう途中で木屋の関に泊った。 |
明れば、海陸の間侍添て暁近き夢に、誰となき男、天神と名乗て、扇を予に給はると見侍りて夢醒めぬ。則同行に語れば、皆ことぶき合へり。誠に神の冥助あるにこそと頼もしくなむ。 |
創立は観応元年(1350年)以前に遡り、当時は久保崎天神といっていた。 室町時代の連歌師飯尾宗祇が当地に泊まり、天神と名乗る男から扇をもらう夢を見た後、実際に大宰府で扇をもらってことから、扇天満宮と呼ぶようになった。 その由来を記した国学者伊藤常足の碑が、境内に建てられている。 大正6年(1917年)の遠賀川土手改修のとき、神社は大銀杏の位置から現在地に移されている。 |
扇天神碑 |
筑紫紀行曰木屋瀬云所而結草枕暁近夢ニ無誰男称天神 |
弖賜扇於予止見侍弖覚奴語于同行波皆壽合實難有神冥 |
助立被止宜敷南云云参西府聖廟云云深野筑前守云大来此郡 |
司也携扇而心指當社而得此扇事夢告思合旦最神慮難有 |
南云云古老云世人称木屋瀬天神云扇天神 |
嘉永五年十一月土人此碑七十九翁常足記此文 |