永和元年(1375年)の創建で、当町最古の寺院である。朝倉家をはじめ代々の国主の祈願所として厚い帰依と保護を受けてきた。 三国町 |
真言宗智山派。本尊は薬師如来。永和3年(1377年)、紀州根来寺の学頭睿憲上人によって開かれる。山号は摩尼宝山。 中世以来、豪族堀江氏をはじめ、朝倉氏、柴田氏、福井藩、丸岡藩と歴代領主の祈願所として厚い帰依と保護を受けた。国宝の金銅毛彫宝相華文磬、国重要文化財の地蔵菩薩像、鎮守堂、名勝庭園、天の図など貴重な文化遺産を伝える。境内の糸桜は三国節にも歌われる。 |
昭和20年(1945年)11月5日、高浜虚子は三国町の森田愛子を訪ね、瀧谷寺に吟行。 |
十一月五日。越前三国愛子居。 冬の日をかくし大きな鳶一羽 冬海や漁師は凪げば出るといふ 滝谷寺吟行。 山門の左右に倒れし竹の春 しめりたる落葉の上に又時雨 柏翠留別 相逢ふて相別るゝも時雨つゝ |
三国俳句会。瀧谷寺。 秋雨のなつかしきかな諸子に逢ふ 迎へ傘三国時雨に逢ひにけり 愛子枕頭小句会 明日よりは病忘れて菊枕 |
落葉踏み又斯る日のありやなし | 柏翠 |
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迎へ傘三国時雨に逢ひにけり | 虚子 |
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啄木鳥や山門までの杉襖 | 愛子 |
昭和二十年十一月五日、高濱虚子先生三国町森田愛子居を訪ひ、同日瀧谷寺に参詣、帰路時雨に逢ふ。昭和六十二年、伊藤柏翠先生喜壽に當り、この句碑を建つ。 |
河野静雲「秋訪へば秋のこゝろに観世音」の歌碑もあったようだが、気付かなかった。 |