2022年〜愛 媛〜
〜国選定・重要伝統的建造物群保存地区〜
内子町八日市護国重要伝統的建造物群保存地区
内子は、江戸時代の中期から、在郷町として栄えた町である。かつての市街地は、願成寺を中心とした廿日市村、現在の商店街を核にした六日市村、八日市村、小田川の対岸の知清村の4つから成り立っていた。 地場産業としては肱川支流に点在する集落では大洲藩の専売品として和紙が生産され、江戸時代の末期から明治時代には、ハゼノキの実から抽出した生蝋(きろう)を良質の晒蝋(白蝋)に精製し、広く海外にまで輸出するまでになった。 八日市・護国の伝統的な町並みは、かつてこんぴら参詣や四国へんろの旅人が往き交ったところで、蝋商芳我(はが)家を中心に、2階建、平入り、瓦葺の主屋が600メートルにわたって連続する。伝統的な建物の多くは、江戸時代末期から明治時代に建てられたもので、白あるいは黄色味を帯びた漆喰の大壁造りである。正面は蔀戸や格子を構えで、袖壁をつけ、往時の姿をよくとどめている。 内子町は、これらの伝統的な町並みを後世に伝えるため、積極的に保存活動に取り組んでいる。
愛媛県内子町 |