小林一茶がこの阿弥陀堂に松山よりの帰途、寛政7年(1795年)2月22日、23日の両日宿泊されている。 この事は『西国紀行』という紀行文の中に書かれている。 この頃の伊予路は俳句がさかんで、各地で句会が開かれていたようである。新居浜の俳人で有名なのは、田の上の影香舎(榎の本の小野氏)又、新居浜東須賀の大江屋騎龍亭の高橋騎龍、村尾懐橘、沢津の藤田橘平(初右衛門吉品)等が有名である。 尚、「長閑さや」の句は田の上の影香舎でよまれたものとされているが、当地の農家の庭の風景をよまれたものとされている。 時に一茶33才であった。 |
慶応2年(1866年)12月10日、小野寅吉は新居郡沢津村(現:新居浜市)に篤農家嘉平の長男として生まれた。 |
西國紀行 |
寛政七年乙卯二月 |
廿二日 伊曽野 |
四里 津のあみだ堂に泊る |
廿四日 半道程田上影香舎に泊る |
長閑かさや雨後の繩はり庭雀 |