来島海峡展望館～野口雨情の歌碑

２０２０年～愛　媛～

来島海峡展望館～野口雨情の歌碑～

糸山展望台から「来島海峡展望館」へ。

塩﨑素月の句碑があった。

春潮や十歩尓かはる島のさ満

塩﨑素月

明治１６（１８８３）年生～昭和２１（１９４６）年没

　愛媛県西予市城川町出身。学生時代に、村上霽月から俳句の指導を受ける。２３歳で文芸誌『四国文学』の編集を任され、高浜虚子や柳原極堂などと交友。昭和２年（１９２７年）に松山市で開催された第一回全国俳句大会を主宰した。晩年は波止浜湾小浦に移住して電照真珠養殖に励み、その間に波止浜公園で虚子を招いた俳句大会を開いている（昭和１５年）。

　一方、妻の波留女も昭和４年に松山で婦人俳句会「二葉会」を主宰するなど、愛媛を代表するホトトギス系女流俳人であった。

小浦に移住後の句であろう。

三月二十二日。伊予波止浜、渦潮にて鴎句会。

　美しき小島の多し春の海

　渦潮を率ゐ小島は春の島

　渦潮に日影つくりぬ春の雲

　骨蒸しに揃へて百の桜鯛

『句日記』

平成２６年（２０１４年）１１月、建立。

海　へ

高階城太郎作

　平成１０年（１９９８年）４月、今治くるしまライオンズクラブ結成５周年記念に建立。

野口雨情の歌碑

くるい汐なりや来島瀬戸の

　汐もぜひなや渦もまく

　この歌碑は、昭和４年（１９２９年）に今治へ来遊した際の詩の一節で、中山晋平が作曲し、民謡「今治音頭」となった。昭和４１年（１９６６年）１０月に、波方町出身の郷土史家・森光繁が自費で建立し、当初は糸山展望台付近にあった。

　また、歌人の吉井勇も昭和１１年に糸山沖の小島（おしま）を歌行脚している。

柳原極堂の句碑へ。

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