2020年愛 媛

稲荷慈明邸〜碑巡り〜
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砥部町拾町に稲荷慈明邸がある。

稲荷邸の門を入ると、正面に大きな坂村真民の碑があった。


念ずれば花ひらく

   念ずれば
   花ひらく
苦しいとき
母がいつも口にしていた
このことばを
わたしもいつのころからか
となえるようになった
そうしてそのたび
わたしの花が
ふしぎと
ひとつひとつ
ひらいていった

稲荷邸の玄関先に高浜年尾の句碑があった。


軒を出て気づかぬほどの秋時雨

昭和35年(1960年)10月16日、高浜年尾は稲荷邸で句碑を見ている。

   十月十六日 白雨会 砥部、稲荷予士邸

句碑すでに庭に馴染みて秋風に

陶房の庭とびとびに帚草

陶房に働く夫婦帚草

鵙鳴いて崩れんとする天気なり

『句日記』(第一巻)

池内(いけのうち)たけしの句碑


山に雲見馴れしものに露涼し

 明治22年(1889年)2月21日、池内たけしは高浜虚子の兄池内信嘉の長男として松山市に生まれる。

昭和49年(1974年)12月25日、85才で没。

   十二月二十五日 池内たけし死去
   十二月二十六日 三木朱城死去

ねぎらはんすべなきまゝに年の逝く


稲荷予士の句碑


このまるときゝし手作りの豆の飯

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