牧水歌碑

春光台公園

indexにもどる

旭川市字近文の丘陵地に春光台公園がある。

旧日本軍の演習地跡である。

 春光台配水場入り口横に駐車場があり、そこから公園内に入ると若山牧水の歌碑があった。



野ぶどうの
もみぢの色の深けれや
からまつはまだ
染むとせなくに

平成19年(2007年)7月、建立。

歌碑の由来

大正15年、歌人将軍斉藤劉を訪ねて来旭した。

若山牧水が春光台で詠んだ8首の中の1首 春光台の自然への賛仰として選出した。

 大正15年(1926年)10月2日、若山牧水夫妻は旭川に着き、第七師団参謀長斉藤瀏宅に滞在。3日、春光台を散歩した。

   北海道旭川斎藤瀏君方にて

野葡萄のもみぢの色の深けれや落葉松はまだ染むとせなくに

柏の木ゆゆしく立てど見てをれば心やはらぐその柏の木

兵営の喇叭は聞ゆ暁のこの静かなる旅のねざめに

遠山に初雪は見ゆ旭川まちのはづれのやちより見れば

旭川の野に霧こめて朝早し遠山嶺呂に雪は輝き

こほろぎのなく音はすみぬ野葡萄の紅葉の霜はとけ急ぎつつ

時雨るるや君が門なる辛夷の木うす紅葉して散り急ぐなる

『黒松』

 昭和36年(1961年)7月10日、高浜年尾は小樽より旭川へ。春光台吟行。

   七月十日、小樽より旭川へ 春光台吟行 旭館泊り

郭公の丘より巷見降ろしに

雪渓を目路に大雪山指さされ

指さして山の名を問ふ丘涼し

面白く囀る鳥や蝦夷の夏

日盛りの思ひひと時過ぎて涼し


牧水歌碑に戻る