歌人若山牧水は、大正5年(1916年)4月に福島に来て、この「阿武隈川のうた」を残した。 大正年間には、ここ紅葉山から阿武隈川の岸辺を見渡すと、その岸辺−山麓にかけて桃畑が続いて、その花が美しく咲いていたのであろう。 昭和41年(1966年)になって、この地にこの碑を建て、福島市の生んだ作曲家・古関裕而によって『阿武隈の歌』の曲を得て、永久にここに残ることになった。 歌碑の裏面には、その由来を伝えている。
ディスカバリー・マイカントリー 福島信夫ライオンズクラブ |
大正5年(1916年)3月14日、牧水は東京を出て、4月末まで東北地方を旅行。 |
福島市某旗亭即興 |
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つばくらめちちと飛び交ひ阿武隈の岸の桃の花いま盛りなり |
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夕日さし阿武隈河のかはなみのさやかに立ちて花散り流る |
『朝の歌』 |
『牧水歌碑めぐり』(大悟法利雄著)によると、昭和41年(1966年)4月29日除幕、46番目の牧水歌碑である。 |
明治42年(1909年)8月11日、古関裕而は福島市大町に生まれる。 古関裕而は若山牧水の「白鳥(しらとり)の歌」などにも曲をつけている。『栄冠は君に輝く』(全国高等学校野球大会の歌)は古関裕而作曲の歌であった。 |
つばくらめちちと飛びかひ阿武隈の岸の桃の花いまさかりなり |
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夕日さし阿武隈川のかはなみのさやかに立ちて花ちり流る |
この歌は大正5年4月に阿武隈川畔の皆楽亭において福島文人らの若山牧水歓迎会席上にて詠んだ歌です |
昭和53年(1978年)11月23日、福島ライオンズクラブ創立20周年記念に建立。 『若山牧水歌碑インデックス』(榎本尚美、榎本篁子著)によると、94番目の歌碑である。 |