芭蕉の句碑〜広 島〜
烏梅之香にのつと日の出る山路かな
十月廿一日 曇、それから晴、いよいよ秋がふかい。 朝、厠にしやがんでゐると、ぽとぽとぽとぽとといふ音、しぐれだ、草屋根をしたゝるしぐれの音だ。 ・おとはしぐれか といふ一句が突発した、此君楼君の句(草は月夜)に似てゐるけれど、それは形式で内容は違つてゐるから、私の一句として捨てがたいものがある。
『其中日記(一)』 |
浦の月背向て居る家もあり 帰り花口のうちにて誉にけり 散る花にうたれて紙燭消にけり |