芭蕉の句
世の人の見付ぬ花や軒の栗
出典は『奥の細道』。
元禄２年（１６８９年）４月２４日（陽暦６月１１日）、須賀川の可伸庵を訪れて詠まれた句。
軒の栗（可伸庵跡）
此宿の傍に、大きなる栗の木陰をたのみて、世をいとふ僧有。橡ひろふ太山もかくやと閧ﾉ覚られて、ものに書付侍る。其詞、
栗といふ文字は西の木と書て、西方浄土に便ありと、行基菩薩の一生杖にも柱にも此木を用給ふとかや。
可伸庵跡の句碑
『俳諧書留』に「隠家やめにたゝぬ花を軒の栗」とある。
桑門可伸のぬしは栗の木の下に庵をむすべり、伝聞、行基菩薩の古、西に縁ある木成と、杖にも柱にも用させ給ふとかや。隠栖も心有さまに覚て、弥陀の誓もいとたのもし
隠家やめにたゝぬ花を軒の栗
| 翁
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稀に蛍のとまる露草
| 栗斎
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切くづす山の井の井は有ふれて
| 等躬
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畔づたひする石の棚はし
| 曾良
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