芭蕉の句


鶯の笠おとしたる椿哉

出典は土芳稿『芭蕉翁全傳』

○此句西島氏百歳子ノモトニテノ事也。二月六日歌仙一巻有。」とある。

元禄3年(1690年)2月6日、伊賀の西島百歳の家で巻かれた歌仙の発句。

元禄三年二月六日

鶯の笠おとしたる椿かな
   桃青

    古井の蛙草に入声
   乍木

陽炎の消ざま見たる夕かげに
   百歳

    消さす方に月ひづ(ず)む也
   村鼓


 百歳子は西島百歳。伊賀上野の門人。藤堂新七郎家の五郎左衛門良重の子。芭蕉が仕えた蝉吟の甥にあたる。

青柳を片糸によりてうぐひすの縫ふてふ笠は梅のはながさ

『古今和歌集』(巻第二十)

宮城県村田町の韮神山、大河原町の繁昌院

埼玉県上尾市の椿堂

静岡県熱海市の志ほみや旅館

滋賀県大津市の幻住庵遊歩道

三重県伊賀市の金刀比羅神社

福岡県筑紫野市の武蔵寺に句碑がある。

韮神山の句碑


椿堂の句碑


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