芭蕉の句
白菊の目にたてゝみる塵もなし
白菊の眼に立て見る塵もなし | 芭蕉翁 |
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紅葉に水を流すあさ月 | その女 |
白菊の目にたてゝ見る塵もなし | 翁 |
是は園女が風雅の美をいへる一章なるべし。此日の一会を生前の名残とおもへば、その時の面影も見るやうにおもはるゝ也。 |
『笈日記』(難波部) |
園女亭 しら菊の眼にたてゝ見る塵もなし 「くもりなきかゝみのうへにゐる塵を目にたてゝ見る世とおもハはや」西上人、此歌のことはを摘て園女か生質を称せり。そのめハ本土勢州山田渡會氏の女なり。後に武江の深川にかくれて眼科をもゆて常の業とす。又誹才世に鳴、書をよくし、歌学に委し。古墳は霊巌寺念佛堂にあり。辞世に「秋の月はるの曙ミし空ハ夢かうつゝか南無阿ミた陀仏」 |
長野県松本市の法船寺、茅野市の道路沿い 大阪府大阪市の太融寺に句碑がある。 |