芭蕉の句
蓑虫の音を聞にこよくさのいほ
草の戸ぼそに住みわびて、秋風の悲しげなる夕暮、友達のかたへいひつかはし侍る。 |
蓑虫の音を聞にこよくさのいほ |
聴閑 |
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蓑虫の音を聞きに来よ艸の庵 | 芭蕉 |
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聞にゆきて |
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何も音もなし稲うちくふ(う)て螽(いなご)哉 | 嵐雪 |
元禄元年(1688年)、服部土芳は城下町のはずれに草庵を結び、些中庵と名付けた。入庵後まもなく来訪した芭蕉より、「蓑虫の音を聞きに来よ草の庵」の自画賛を贈られ、蓑虫が些中に同音相通じることから蓑虫庵とも呼ばれた。 |
『枕草子』(四十段)に「八月ばかりになれば、「ちゝよ、ちゝよ」とはかなげになく、いみじうあはれなり。」とある。 |
山形県山形市の稲荷神社 東京都墨田区の旧安田庭園 長野県須坂市の勝善寺、伊那市の祥雲寺 岐阜県養老町の乾崇寺 三重県伊賀市の銀座通りロータリーに句碑がある。 |
はこねこす人もあるらしけさの雪 |
春たちてまだ九日の野山哉 |
みのむしの音を聞に来よ草の庵 |
日のみちや葵かたむく皐月雨 |