芭蕉の句
草臥て宿かる比や藤の花
旅の具多きは道ざはりなりと、物皆払捨たれども、夜の料にと、かみこ壱つ、合羽やうの物、硯、筆、かみ、薬等、昼餉なんど物に包て、後に背負たれば、いとヾすねよはく、力なき身の跡ざまにひかふるやうにて、道猶すゝまず、たヾ物うき事のみ多し。 |
『古今和歌集』に素性法師の「いそのかみふるき都の時鳥声ばかりこそ昔なりけれ」がある。 |
丹波市、やぎと云所、耳なし山の東に泊る。 |
と云ひて、なほおぼつかなきたそがれに哀れなるむまやに至る。 |
『三冊子』(土芳著)に此句、始は「ほとゝぎすやどかる比や」と有。後直る也。とある。 |
大和行脚のときにたむは市とかやいふ處にて日の暮かゝりけるを藤の覺束なく咲こほれけるを |
草臥て宿かるころや藤の花 |
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『はせをつか』(楓幻亜編)に「翁 冢 同所下 大芝ゝ 草臥て宿かるころや藤の花」とあるが、現存しない。 |