芭蕉の句


木のもとに汁も膾も桜かな

元禄3年(1690年)3月2日、伊賀上野風麦亭の歌仙の発句。

風麦は本名小川政任。通称次郎兵衛。藤堂藩士。

木のもとに汁も膾も桜哉
   ばせを

 明日来る人はくやしがる春
   風麦

蝶蜂を愛する程の情にて
   良品

 水のにほひをわづらひに梟
   土芳

 3月中・下旬頃、芭蕉は大津の膳所に出て、同じ発句で近江の門人珎碩曲水と歌仙を巻いている。

木のもとに汁も膾も桜かな
   翁

 西日のどかによき天気なり
   珎碩



入込に諏訪の涌湯の夕ま暮
   水

 中にもせいの高き山伏
   翁



秋風の船をこはがる波の音
   水

 雁ゆくかたや白子若松
   翁

珍碩は洒堂の前号。

元禄3年(1690年)8月13日、『ひさご』(珍碩編)刊。

『ひさご』の冒頭に収録されている。

 岩手県大船渡市の天照御祖神社

 山形県上山市の白髭神社

 群馬県渋川市の長坂

 埼玉県小川町の氷川神社

 千葉県香取市の真浄寺、多古町の「南玉造」バス停

 長野県大町市の堀六日町公民館、諏訪市の仏法紹隆寺

 愛知県豊田市の挙母神社、岡崎市の岡崎公園、半田市の白山神社

 三重県伊賀市のくれは水辺公園

 滋賀県湖南市の園養寺、大津市の戒琳庵

 徳島県阿波市の井形宅

 愛媛県今治市の八王子神社、松山市の梅津寺公園三津厳島神社

 福岡県北九州市の高野山東南院、小郡市の松崎天満稲荷神社

 佐賀県鹿島市の旭ヶ丘公園

 大分県大分市の火王宮轟神社、日田市の慈眼山公園、玖珠町の古後中学校に句碑がある。

白髭神社の句碑



氷川神社の句碑



真浄寺の句碑
   
「南玉造」バス停の句碑
   
仏法紹隆寺の句碑

   

   


挙母神社の句碑
   
岡崎公園の句碑

   


八王子神社の句碑
   
三津厳島神社の句碑

   


轟神社の句碑



古後中学校の句碑



『蕉翁句集』『芭蕉翁發句集』『風羅袖日記』は「木のもとは」とする。

   木のもとは汁も鱠もさくら哉

 この句の時、師のいはく「花見の句のかゝりを少し得て、かるみをしたり」と也。

『三冊子』(土芳著)

岩手県花巻市の白山神社天満宮

宮城県登米市のゼン荷神社(※「ゼン」=「禾」+「山」)

群馬県高崎市の慈眼寺

長野県須坂市の秀泉寺

徳島県鳴門市の事代主神社

福岡県久留米市の発心公園に句碑がある。

慈眼寺の句碑
   
秀泉寺の句碑

   


芭蕉の句に戻る