芭蕉の句
這出よ飼屋が下のひきの聲
元禄2年(1689年)5月17日(陽暦7月3日)、尾花沢の鈴木清風を訪ねた。尾花沢には10泊して3句を残している。 |
尾花澤にて清風と云者を尋ぬかれは富るものなれとも志いやしからす都にも折々かよひてさすかに旅の情をも知たれは日比とゝめて長途のいたはりさまさまにもてなし侍る |
涼しさを我宿にしてねまる也 這出よ飼屋が下のひきの聲 まゆはきを俤にして紅粉の花 蠶飼する人は古代のすがた哉 曾良 |
這出でよ飼屋が下の蟇の声 春季ながら夏にもわたれば蟇の声をむすびて眼前体と見えたり。蟇は蚕につく物とぞ、歌に、朝霞かひやが下に鳴く蛙声だにきかばわれ恋ひめやも |
茨城県常総市の報国寺 群馬県伊勢崎市の浅間山、高崎市の館公民館に句碑がある。 |