芭蕉の句
粟稗にまづしくもあらす草の庵
草庵を訪れると、粟や稗も熟れていて、悠々たる自適の生活を楽しむ様子がうかがわれるとの挨拶句。
日本古典文學大系45『芭蕉句集』 |
貞亨5年(1688年)7月20日、芭蕉は荷兮、越人と共に竹葉軒長虹和尚を訪れて歌仙興行。 |
粟稗にとぼしくもあらず草の庵 | 翁 |
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藪の中より見ゆる青柿 | 長虹 |
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秋の雨歩行鵜に出る暮かけて | 荷兮 |
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月なき岨をまがる山あい | 一井 |
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ひだるしと人の申ばひだるさよ | 越人 |
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藁もちよりて屋根葺にけり | 胡及 |
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長虹は江戸牛込長国寺隠居、名古屋に移り、「竹夭」と号し薬師堂を改築して「竹夭庵」と号した。後江戸に帰り没す。 |
名古屋市北区解脱寺、名古屋市中区の東輪寺、宝林寺 扶桑町の恵心庵に句碑がある。 |
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