2020年秋 田

白瀑神社〜芭蕉の句碑〜
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八峰町字館に白瀑神社(HP)がある。


左手に芭蕉の句碑があった。


松杉を
誉てや
風の薫る音

出典は『笈日記』(京 都 附嵯峨)。

『蕉翁句集』は「元禄七戌ノとし」とする。

「小倉山常寂寺ニて」と前書きがある。

元禄7年(1694年)夏、京都嵯峨の落柿舎滞在中の作とされる。

『諸国翁墳記』に「風薫塚 羽州山本郡八森滝ノ下在 小夜庵門知竜建」とある。

藤田華表の句碑


神苑や水の韻きの爽かに

白瀑神社


 白瀑神社は、仁寿3年(853年)慈覚大師巡歴のおり、「世に比類なき霊地なり」と自ら刻んだとされる不動尊像を滝の北方岩上に安置祈願したのが創建と云われています。中世には修験道の霊場となりました。貞享5年(1688年)藩主佐竹公の寄進した青銅の不動尊にまつわる故事から「波切不動」として信仰されていました。明治に至り白瀑神社となり郷社に列せられました。

 滝の高さは約17mあり毎年8月1日白瀑神社例大祭に行われる「みこしの滝浴び」は、白装束の男衆がみこしを担いだまま滝つぼをうねりながら回る様はまさに勇壮そのものです。全国でも唯一の神事で、涼味満点の夏の風物詩として県内外に広く知られています。

白神八峰商工会

享和元年(1801年)11月6日、菅江真澄は滝の不動尊を訪れている。

不動堂いと大に作り、洪鐘に瀑布山としるし「山本郡八森村別當天瀧院」と鐫たり。堂の弓手の後(しり)に大瀧あり、なゝさか斗の劔をふたふり、瀧のもとに、ふたはしらの鳥居のごとくたてり。

菅江真澄の道

はちもり滝の不動尊


落来る滝の頭に小祠あり、又紫銅の不動あり。

朽木のごときもの立り、これなん、円仁の作りたまふをこゝにをさめたりしとぞ。

   ふりつもる雪より雪のおち来かと

      滝ついはなみかゝるはげしさ

『雪の道奥雪の出羽路』

裏手に白瀑がある。


 白瀑神社は「JR東日本『行くぜ、東北。』―秋田五能線 白瀑にて―」撮影地となった。

 木村文乃(ふみの)はNHK大河ドラマ『麒麟がくる』で明智光秀の正室・煕子役を演じている。

「みこしの滝浴び」は中止。

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