与謝野晶子の歌碑
指宿市役所
昭和4年(1929年)8月2日、与謝野寛・晶子夫妻は指宿農林試験場を見学した。 |
仏相化あかき房もと額を撫づ夢みよと云ふいざなひのごと |
孔雀椰子たかく美くしこの蔭に我れ若くして立つ由もがな |
ヒビスカスはた仏相化ゆめならで常世の国を見るここちする |
『霧島の歌』(其一) |
佛相華垂れて花咲く温室は海を越えねど嶋ごこちする |
花の房南薩摩の温室に垂るる限りはくれなゐにして |
一もとの扇の椰子の上にある南の國の夏のしら雲 |
『霧島の歌』(其二) |
扇やしなつめの | ヒビスカスまた |
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椰子の上に舞ふ | 佛桑花ゆめならで |
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南の国の夏のしら雲 | 常世の国を見るここちする |
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与謝野晶子 | 与謝野寛 |
平成13年(2001年)11月15日、国際ソロプチミスト指宿認証15周年記念に建立。 |
指宿の鹿児島大学農学部指宿試験場にて詠まれ、芳名録に記された直筆をもとに歌碑に刻みました。ご夫妻が目にされて「一生の中で得た数なき幸の一つ」と述べられた美しい指宿の自然が美しい指宿の自然が損なわれることなく、後々の世代に受け継がれることを願っています。 |
此處にしも湯は湧きいでて熱帶の花等もからくれなゐに咲けり |
佛桑華にほへる見ればしひたぐるもの無き此處に咲きにほふらめ |
『のぼり路』 |