私の旅日記2008年

宝珠院弁天堂〜芭蕉の句碑〜
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港区芝公園の東京タワー下に宝珠院弁天堂がある。


宝珠院


浄土宗の寺である。

左手に弁天堂がある。


開運出世辨才天

 三井寺の開山智証大師が858年竹生島で奇縁に依り彫られ、その後源家に伝わり、再興に当り頼朝公深く信仰し天下を平定される。

 又徳川家康公も厚く信仰され、天下の平和を築かれ、除波辨才天を改め開運出世辨才天と改称されました。

右手の奥に芭蕉の句碑があった。


古池や蛙飛ひ込む水の音

出典は仙化編『蛙合』。

貞亨3年(1686年)春、深川芭蕉庵で詠まれた句。芭蕉42歳の時である。

碑には古調庵萬嶽の句も刻まれているようだ。

あれほとの雲を起すや雨蛙

文化10年(1813年)4月、建立。

『広茗荷集』(文政9年刊)に収録されている。

芝増上寺山内子権現ニ有
[  ]山中清林院[  ]社ノ辺

古池や蛙とひこむ水の音
   祖翁の高吟也

あれほとの雲を起すや雨蛙
   古調庵万嶽


   八十五歳

碑陰

 文化十年初夏 松蚤堂門光

此句師固辞すといへと既に直筆を乞ふて[不朽の]石面に彫刻しける

『広茗荷集』

古調庵萬嶽は出羽上山藩の家老金子万嶽。

寛政6年(1794年)、江戸に出て麻布広尾野に草庵を結び、俳人となる。

文政4年(1821年)2月27日、93歳で没。

港区南麻布の天現寺にも古調庵萬嶽社中建立の句碑がある。

宝珠院弁天堂の南に弁天池がある。


落ち葉が降りしきる。

木々の間から東京タワーが見える。


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