第12歌集『渓谷集』に収録、「二月七日今度はわれ一人にて土肥へ赴き月末まで滞在す、その時の歌のうちより。」とある連作の中の一首。 |
奥村良宏は昭和11年(1936年)宮崎県都城市に生まれ、多摩美術大学卒、菊池一雄に師事。代表作は宮崎県東郷町に建立された牧水像。 |
枯木の枝 この朝の時雨に濡れて帰りこし狩人は二羽の雉子を負ひたり(土肥にて) 湯の宿の二階の軒につるされてこはうつくしき雉子の鳥かも
『黒松』 |
大正14年(1925年)5月、初めて初夏に土肥を訪れ、家族と「牧水荘土肥館」に宿泊して詠まれた歌のようだ。 |