静 岡
修善寺温泉「新井旅館」
「新井旅館」(HP)は国の登録文化財の宿。
天気も良くないので、出掛ける所もない。「新井旅館」の登録文化財ガイドに参加することにした。
「15名様限定」で、「定員の為、お断りさせて頂くことが多くなりました。」ということだったが、参加者は2人だけ。
「新井旅館」のシンボル、青州楼(明治14年築、木造3階建)。
青州楼は外からでは電線が邪魔をして、うまく写真が撮れない。
あやめの棟(昭和7年築、木造2階建)の向かいが青州楼だった。
明治42年(1909年)、島崎藤村、田山花袋、蒲原有明らは大仁(おおひと)から修善寺温泉まで歩き、「新井旅館」に泊まる。
私が泊まったのは雪の棟で、尾崎紅葉滞在の間だった。
あやめ風呂の屋根の上から雪の棟(明治32年築、木造2階建)を望む。
案内してくれたのは、若くてきれいなフロントのおねえさんだった。文化財よりも、こちらの方に感動した。
川端龍子は毎年修善寺を訪れ、「新井旅館」天平大浴堂の「ゆあみ」、池の鯉の「魚紋」などの作品を残している。ロビーの扁額「明月荘あらゐ」は龍子が書いたものだそうだ。
花の棟(昭和9年築、木造2階建)と池
川端茅舎は川端龍子の異母弟、茅舎も「新井旅館」を訪れているかも知れない。おねえさんは川端茅舎など知らないと言う。