種田山頭火の句碑
こほろぎに鳴かれてばかり
「昭和四年も五年もまた歩きつづけるより外なかつた。あなたこなたと九州地方を流浪したことである。」とある3句目の句である。 |
昭和4年(1929年)9月22日、木村緑平宛の寄書にある。 昭和5年(1930年)10月21日、山頭火は黒木紅足馬(こだるま)宅に泊まっている。 |
黒木紅足馬本名末四郎、明治十八年美々津に生まる。荻原井泉水に師事。句集に『波おと』がある。此処に寓居を結び雅交を重ぬ。昭和五年晩秋、種田山頭火来訪、当居に泊す。 紅足馬居即事 夕顔白くまた逢うてゐる |