種田山頭火の句碑
月が酒がからだいっぱいのよろこび
昭和7年(1932年)、種田山頭火は小郡(現:山口市)を訪れて其中庵を結び、昭和13年(1938年)まで6年間暮らした。 |
一月廿五日 時雨。 水底の魚のやうに自己にひそんでゐた。―― 食べる物がなくなつた、――何もかも無くなつた。 Kから手紙が来ないのが気にかゝる、この気持はなかなか複雑だが。 空腹が私に句を作らせる、近来めづらしくも十余句! 夜、食べたくて飲みたくて街へ出かける、M屋で酒二杯、M店でまた二杯、そしてS屋でうどん二杯、おまけにうどん玉を借りて戻る。…… 十三夜の月があかるかつた、私はうれしかつた。 月が酒がからだいつぱいのよろこび
『其中日記(十)』 |
月が |
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