種田山頭火の句碑
雲の如く行き
風の如く歩み
水の如く去る
昭和5年(1930年)12月11日、山頭火は久留米から羽犬塚まで歩いた。
十二月十一日 晴、行程七里、羽犬塚、或る宿(二〇・中ノ上)
朝早く、第十八番の札所へ拝登する、山裾の静かな御堂である、札所らしい気分になる、そこから急いで久留米へ出て、郵便局で、留置の雑誌やら手紙やらを受け取る、こゝで泊るつもりだけれど、雑踏するのが嫌なので羽犬塚まで歩く、目についた宿にとびこんだが、きたなくてうるさいけれど、やすくてしんせつだつた。
船小屋温泉「樋口軒」の駐車場前に山頭火の句碑があった。
雲の如く行き
風の如く歩み
水の如く去る
昭和8年(1933年)の句。
『行乞記 室積行乞』の冒頭にある。
□春風の鉢の子一つ
□秋風の鉄鉢を持つ
雲の如く行き
水の如く歩み
風の如く去る
一切空
昭和62年(1987年)9月、久留米市坂井藤雄・広川町中野守隆寄贈。
昭和63年(1988年)6月10日、建立。
『山頭火句碑集』(防府山頭火研究会)によれば、75番目の山頭火句碑である。
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