2010年埼 玉

西福寺〜三重塔〜
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川口市西立野に西福寺という寺がある。


 西福寺は、真言宗豊山派の寺で、弘仁年間(810〜824)に弘法大師が国家鎮護のため創建したと伝えられる古刹である。寺内には三重塔と観音堂がある。

三重塔


県指定文化財である。

 ここの三重塔は、三代将軍家光公の長女千代姫が奉建したもので、高さ約23mあり、県下では一番高い木造の建造物である。 棟札銘文によると、この塔は、元禄6年(1693年)3月27日に建立完成されたもので、かつては、櫓を組んで塔の頂上まで参詣者に登らせた時もあったが、現在では廃止されている。 塔は、鉄製の釘を1本も使わず細工によって作りあげてあり、構造は方三間で、一層の天井から真下に1本の柱をたて、その柱から二層・三層の屋根に梁を渡しバランスをとって、風にも地震にも耐えるように工夫されている。一層の天井近くにある「蟇股(かえるまた)」には、十二支を表わす動物の彫刻が刻まれ、方向を示している。

観音堂


 また、入口正面にある観音堂には、西国、板東、秩父札所の100体の観音像が安置され、この一堂に参詣すれば、100か所の観音霊場を参詣したと同じだけの功徳(御利益)があるとされ、春秋の行楽シーズンには、多くの参詣者で賑うところである。

埼玉県


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