私の旅日記〜2010年〜
陣ヶ丘〜碑巡り〜
北上市立花14地割に「陣ヶ丘」がある。
「陣ヶ丘」は北上川に面した絶壁の地である。
康平5年(1062年)の夏、前九年の役で源氏が構えた陣の跡だと伝承されている。
「陣ヶ丘」には松尾芭蕉や山口青邨などの句碑がある。
芭蕉の句碑
梅か香にのつと日の出る山路かな
元禄7年(1694年)春、芭蕉51歳の句。
『炭俵』冒頭、志太野坡と両吟歌仙の発句。
文政3年(1820年)頃、軽石錦苔建立。
桜井梅室が軽石錦苔を訪ねた折に揮毫した文字であるとの言い伝えがあるそうだ。
軽石錦苔は北上市立花の俳人。本名は佐一兵衛。小野素郷の門人。
錦苔 一号 奥州盛岡立花村 □□
夜汐さす明りのうへやうめのはな 錦苔
明治5年(1872年)4月、76歳で沒。
「陣ヶ丘」から北上川を見下ろす。
「陣ヶ丘」を下ると、山口青邨の句碑があった。
水引の紅にふれても露けしや
昭和34年(1959年)に詠まれた句。
秋深く朝も夜も露がびっしょり、その中の水引草、紅の糸のような花にふれても露っぽい。〈水引の紅〉で〈紅の水引〉ではない。清冽また艶。
昭和37年(1962年)8月、青邨の古稀を記念して建立。
青邨の句碑の右に及川あまきの句碑があった。
秋雨や心決して蓑を着る
及川あまきは本名栄蔵。盛岡中学で啄木と同級。山口青邨に師事。
昭和22年(1947年)、『夏草』5・6月号に発表。
昭和37年(1962年)8月、あまきの喜寿を記念して建立。
師弟の句碑になっている。
展勝地レストハウス南側に「北上夜曲の碑」があった。
匂いやさしい 白百合の
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濡れているよな あの瞳
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想い出すのは 想い出すのは
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北上河原の 月の夜
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宵の灯 点(とも)すころ
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心ほのかな 初恋を
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想い出すのは 想い出すのは
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北上河原の せせらぎよ
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銀河の流れ 仰ぎつつ
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星を数えた 君と僕
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想い出すのは 想い出すのは
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北上河原の 星の夜
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春のそよ風 吹くころに
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楽しい夜の 接吻(くちづけ)を
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想い出すのは 想い出すのは
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北上河原の 愛の歌
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昭和15年(1940年)、水沢農学校の生徒菊地規(のりみ)が作詞、翌年旧制八戸中学の生徒安藤睦夫が作曲した。
昭和49年(1974年)、建立。昭和57年(1982年)、現在に移転。
北上川
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