白雄の句碑



吹つくし後は草根に秋のかぜ

JR東海道線大磯駅から海岸に向かうと、鴫立沢に鴫立庵がある。


鴫立庵


明和7年(1770年)、白雄は鴫立庵に滞留。

   鴫立沢にありしころ

春雨や傘さしつれし浜社

   鴫たつ沢にありしころ

思ひよる門の榎やほとゝぎす

   師の単忌、鴫立沢にありし頃

おもひ出てさし木の五加木摘日かな

   鴫立沢にありしころ

沢蟹のあゆみさしけり秋の暮


五加木(うこぎ)の根皮を干したものを漢方で五加皮(ごかひ)といい、強壮薬とする。

若葉は食用。春の季語。

   鴫立沢にありしころ

沢蟹のあゆみさしけり秋の暮

鳥酔の一周忌で句を詠んでいる。

子規なくや夜明の海がなる


 安永元年(1772年)9月、白雄は松坂から江戸に帰る途中で鴫立庵に立ち寄っている。

鴫立沢は師が幽棲にして旦暮の閑居いふべくもなし。

朝夕やいづこくらべん沢の秋

「東海紀行」

当時の庵主は鴫立庵四世杉坂百明。在庵16年。

杉坂百明句碑


西東鳴へき夜也ほととぎす

天明4年(1784年)7月22日、百明没。

加舎白雄は鴫立庵五世庵主。在庵8年。

白雄は鴫立庵にいたわけではない。

寛政3年(1791年)9月13日、白雄は53歳で没す。

品川区鮫洲の海晏寺に墓がある。

鴫立庵に加舎白雄の句碑がある。


白雄居士

吹つくし後は草根に秋のかぜ

『春秋稿初篇』に収録されている句である。

文化4年(1807年)、白雄十七回忌で葛三が建立。

記念集『くさかね集』(葛三編)がある。

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