白井鳥酔

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はいかゐ玩世松陰』

明和2年(1765年)の春興帖。

   松はらの草廬にはるを迎て

初東風や茶の煮えさそふ松の陰
   
 鳥酔

   窓中眺望

帆の道の跡から愈(ママ)る霞哉

   表六句

似た僧のけふも立寄る柳哉
  
 鳥酔

 蝶もしはしは橋の欄干
   
 大至



礎のひと間ひと間や若菜つみ
   
 百卉

日の入て今朝をわすれぬ余寒哉
 尺五

梅か香や文の知らせの先へ来る
   如雪庵
 巻阿

武蔵

雲に入る工夫も出来て几巾
 兀雨

乙鳥や軒を梢に行戻り
   
 星布

降れは出ぬ芸者の部也几巾
 千杏

掃く人をはき返したる柳哉
   
 魚生

不二の裾ふまえる人や若菜つみ
   
 柳几

下総

空にさへ隣同士也鳳巾
   
 弄船

上野

飛込て水のものいふ蛙かな
 雨十

相模

牽舟に闇をはなるゝ柳かな
 鳥秋

飛込んた音は流ぬ蛙かな
 春江

朧月山高からす低からす
   
 碓花

うくひすや今朝の雨戸の透まより
 滄波

鴬や竹の隠者の友ゑらひ
 呉扇

松露庵中

青柳や動けはわかる水の中
 大至

   ひと日松はら庵にあそひて

直な帆となつて出けり春の月
   
 烏明



亀井戸社頭 八王子詞友兀雨子風谷と共にあそふ

 藤咲や一夜に出来ぬ花の丈

○遊布袋庵

あるし柳几子先ッ見せむと次のまより藁苞一ッ抱え出たり尾州の名産也誠に大猫をもかくすへし一句せよとあるにまかせて

 百里来て苞を又抜く大根哉

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