宝暦10年(1760年)4月19日、山形の俳人雨声庵山皓が象潟へ旅立った俳文紀行。25日、象潟に着く。30日、帰郷。 |
宝暦辰のことしあるき神にうかされて、しきりにきさかたの方したはしく、さハとて同志の人もなければ、おもひ立しを吉日と笠に草鞋の風客となりぬ。門出の日は卯の花月中の九日なりけり |
雨声庵主
旅の今朝目に塵もなし若葉時 |
清池村のわかれ道にて 道問へばみなが仰ぐ田うへかな |
天童なる浦夕子を尋ねて |
おのづから畳も青し若楓 | 山皓 |
その下闇を問ふほととぎす | 浦夕 |
|