川村碩布
『春水集』(青荷編)
春の水夕山はれてなかれけり | 碩布 |
けふり賑はふ里のうらゝか | 青荷 |
白鳩峰碑前 |
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今も猶長閑なりけり山と水 | 青荷 |
古人 |
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まふ蝶に空ハ任せて眠る鶴 | 逸淵 |
むしろから立や日くれの花の波 | 西馬 |
先師の句碑をいとなミて、その流れ |
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の尽さらん事を願ふ青荷翁の心尽し |
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ハ、永く此いしみミとともに朽さる |
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へしと、紙末に一句を加ふ |
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末広うなるや日にましはるの水 | 洒雄 |
賀橿寮主人古稀 |
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稀たとや秋七くさの花むしろ | 梅笠 |
文 音 |
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入梅空や定ぬ月のあり處 | 五渡 |
ミねつくる雲や湖水の底明り | 市月 |
山近うすむや城下の凧 | 角丈 |