牧水歌碑

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六合村立第一小学校

草津温泉から国道292号を下る。


六合村立第一小学校の脇に若山牧水の歌碑があった。


おもはぬに村ありて名のやさしかる小雨の里といふにぞありける

学校にもの読める声のなつかしさ身にしみとほる山里過ぎて

 大正11年(1922年)10月19日、若山牧水は草津から急坂を下り、小雨(こさめ)村の小学校を通りがかった。

 九十九折(つづらをり)になつたその急坂を小走りに走り降ると、坂の根にも同じ樣な村があり、普通の百姓家と違はない小學校なども建つてゐた。對岸の村は生須村、學校のある方は小雨(こさめ)村と云ふのであつた。

 大悟法利雄『牧水歌碑めぐり』によれば、昭和50年(1975年)10月20日除幕、70番目の牧水歌碑である。

 六合村で牧水コースに記念の歌碑を建てることになったのは昭和五十年、ここでは「おもはぬに」「学校に」の二首と決まったが、それを揮毫した短冊・色紙・半切などがないので、ペン書きの牧水の歌稿の文字を拡大して使ったらという意見を私が出すとそうしようということになった。除幕式は十月二十日、建てられたのは六合小学校前で、村役場の前にも当り、碑石は五十余年前牧水が草鞋で踏んで暮坂峠に登った道路の改修工事で掘り出されたどっしりした自然石で、その磨かれた碑面に「大正十一年十月、牧水」と詞書や署名までペン字体で二首の歌が刻まれているのはなかなかユニークである。

『牧水歌碑めぐり』

 平成22年(2010年)3月、中之条町と六合村が合併し中之条町となり、中之条町立六合小学校となる。

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